中国で大気汚染！？

中国、大気汚染深刻化で混乱　日本人学校は体育休止　朝日新聞

中国！
大気汚染（たいきおせん）！？

・・・

中国の首都、北京（ぺきん）。
なにやら、大変なことになっているみたい。

街中、キリだらけ。
深いキリで、前がよく見えない。

太陽の光も十分に届かず、薄暗い。
自動車の事故も、たくさん起こっている。
高速道路では、４０台の自動車が、ぶつかっちゃった。


しかも！

このキリ、ただのキリではないらしい。
なんと、有害物質（ゆうがいぶっしつ）をふくんでいる。

有害物質とは、人が吸い込むと、病気になったりするかもしれない、危険なもの。

世界保健機関（せかいほけんきかん：ＷＨＯ）というところでは、世界中の国の約束事として、「空気は、これくらいきれいじゃないとダメだよ。」と決めている。
今の北京は、このＷＨＯが決めた数字の、なんと２０倍！

とても、危険な状態だ。


さらに！

今回、この危険なキリにおおわれたのは、北京だけではない。

およそ１３０万平方キロメートルの、広い場所がキリだらけ。
どのくらい広い場所かというと、日本の面積の３．５倍くらい。
そんな広い場所で、危険なキリが発生している。

北京のお役人さんは、あわてて対応している。
工場を、１００以上ストップ。
自動車の使用を、３０パーセント減らす。
そんな対応をしているんだって。


それでも、すぐにキリがおさまるわけはなく。

あまりに危険なので、北京にある日本人が通う学校では、体育など外での活動を中止。

北京の日本大使館（にほんたいしかん）では、こんな呼びかけをしている。

外に出る時は、特殊なマスクをつけること。
家の中では、空気清浄器を使うこと。


中国に住んでいる人たちは、大変だ。
日本に住んでいて、よかたね・・・と思ったら！

日本に住んでいるみんなにとっても、これは他人事ではない。

毎年、春から夏にかけて。
西の方から、つまり中国の方から日本に向かって、風が吹く。

この風にのって、中国の汚れた空気が、日本にもやってくるんだ。

もっとも、海を渡ってくる間に、危険な物質は、１０分の１程度に減るらしい。

だから、すぐに健康に影響がでることはないんだって。
ちょっと安心。

でも、ぜんそくなど呼吸器系の病気を持っている人は、気を付けた方がいいみたい。


かつて、日本が元気よく成長していた時代。

同じように、工場の出す空気や水が原因で、いろいろな病気が起こったことがある。

公害（こうがい）というよ。

四日市ぜんそくやいたいいたい病、水俣病など。

今、元気になりつつある中国でも、同じようなことが起こるのかな？
ちょっと、心配だね。


写真は、深いキリにおおわれた北京。
産経新聞より。





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