トヨタの新しい実験~どうやって水素を作るの?

RAKUTO豊田校

2016年07月02日 06:00

水素を使って電気を作り出す燃料電池(ねんりょうでんち)。
そして、その燃料電池を使って動く、トヨタ自動車のミライ。
走る時に、二酸化炭素(にさんかたんそ)をまったく出さないので、「究極(きゅうきょく)のエコカー」と呼ばれている。

しかし、水素を作るためには、たくさんの電気が必要。
そして、電気を作るためには、燃料を燃やしたりしなければならない。
燃料を燃やせば、そこからたくさんの二酸化炭素が排出(はいしゅつ)されることになる。

水素を作るのに二酸化炭素を排出するのであれば、いくらミライががんばっても、二酸化炭素の排出量を減らすことができない。
「そんなんじゃ、ミライを作った意味がないじゃん!」と言いたくなるところだけど、それはトヨタ自動車やいろいろな研究機関もわかっている。

いかにして、二酸化炭素を出さずに水素を作り出すか。
いろいろと研究を進めているんだ。

今年の3月には、トヨタ自動車が、風力発電を使って、水素を作り出す実験をはじめるよというニュースを紹介した。

『トヨタ自動車が実証実験~いったいどんな実験?(その1)』
http://rakuto-toyota.jp/e357717.html
『トヨタ自動車が実証実験~いったいどんな実験?(その2)』
http://rakuto-toyota.jp/e357718.html
『トヨタ自動車が実証実験~いったいどんな実験?(その3)』
http://rakuto-toyota.jp/e357831.html



そして、今回紹介しているのが、こちらの記事。

『×××で××つくり、動かすフォークリフト 九州で実験』 朝日新聞

今度は、風力発電ではなく、別の方法で電気を作り、その電気を使って水素を作る実験をするらしい。
いったい、どんな方法で電気を作るんだろう?
みんな、想像できる?



・・・



答えは、太陽光発電。

トヨタ自動車では、福岡県などと一緒に、九州で実験をはじめる。

まずは、福岡県にある宮田工場に、太陽光発電の装置(そうち)を設置。
そこで作った電気を使って、水を分解。
水素を作り出す。
そして、その水素を使って、燃料電池フォークリフトを動かす。

太陽光発電は、太陽のエネルギーを電気に変えるすごいやつ。
ものを燃やす必要がないので、二酸化炭素を出すことがない、とてもクリーンな発電方法だ。

そんな太陽光発電にも、弱点がある。
それは、天気に左右されやすいこと。
晴れの日は、がんがん電気を作ることができるけど、雨や曇りの日は、あまり電気を作ることができない。

電気は、水などのように気軽にためておくことができない。
時間がたつと、消えてしまう。
晴れの日にがんがん発電して、その電気をためておいて雨の日に使う・・・なんてことはできない。


しかし。

電気を使って水素を作っておけば、その水素はタンクにためておくことができる。
そうすることで、雨の日でも、タンクにためた水素を使って、フォークリフトを動かすことができる。

燃料電池と組み合わせることで、太陽光発電は、その弱点をカバーすることができるんだね。
九州での実験がうまくいって、ほかの工場にも取り組みが広がるといいね。

写真は、国際宇宙ステーションの太陽光パネル。
太陽光発電は、宇宙でも大活躍しているよ。





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