光ってなにもの?~光はどうやって生まれるの?

RAKUTO豊田校

2016年06月03日 06:00

前回は、原子と元素について、お話したよ。

『光ってなにもの?~まずは色のお話から』
http://rakuto-toyota.jp/e365605.html
『光ってなにもの?~太陽と人間の共通点は?』
http://rakuto-toyota.jp/e366126.html

今日は、その続き。
光の生まれるしくみについて、見てみよう。


ものを、10000000000倍くらいまで大きくして、やっとこさ見えてきた原子。
この原子を、もっともっと大きくして見てみよう。

ずばり、1000000000000000倍だ。
昨日よりも、100000倍も大きくしてみたよ。


そこまで大きくすると、原子がどうやってできているのかが見えてくる。

原子の真ん中には、原子核(げんしかく)とよばれるものがある。

原子核をよーく見てみると、2種類のつぶでできていることがわかる。
ひとつは、陽子(ようし)と言われるもの。
これは、プラスの電気をおびて、ぴりぴりしている。
もうひとつは、中性子(ちゅうせいし)で、こちらは電気をおびておらず、ひっそりしている。

その原子核の周りを、やはりぴりぴりしながら、くるくる回っているつぶがある。
これが、電子(でんし)。
電子は、マイナスの電気をおびて、ぴりぴりしている。


元素の種類は、陽子の数で決まる。
陽子がひとつしかないものは、水素。
ふたつあるものが、ヘリウムだ。
92個も陽子があると、ウランとよばれる元素になる。

中性子の数は、だいたいの場合、陽子と同じ。
たまに、数が違う場合がある。

陽子2個、中性子2個は、ヘリウムの原子。
陽子2個、中性子1個は、こちらもやはり、ヘリウムの原子。
このふたつはちょこっとちがう原子だけど、どちらもヘリウムの元素だ。


電子の数は、こちらも陽子の数と同じ。
ところが、たまに、ぽろっとおっこちることがある。

いつもは、くるくると原子核の周りを回っている電子。
たまに、いきおいがなくなって、原子核のほうに、ぽろっとおっこちちゃう。

自分のエネルギーで、くるくる回っていた電子。
ぽろっとおっこちてしまった時、そのエネルギーもなくなっちゃう・・・かと思うと、そうでもない。

電子がおっこちたその時、そのエネルギーは、光子(こうし)というものに生まれ変わる。
そして、光となって、みんなの目に中にとびこんでくるんだ。

光子の持つエネルギーは、もともと電子を持っていたエネルギーと同じ量。
いきおいのある電子からうまれた光子は、エネルギーいっぱいの元気な光子。
あまりいきおいのない電子から生まれた光子は、エネルギーの少ない、ちょっと元気のない光子となる。
このエネルギーの違いが、光の色のちがいになるんだ。


ここで、想像タイム。

前々回の、虹(にじ)の話を思い出してみてね。
虹は、大きくつぎの7つの色にわけられる。
紫、藍(あい)、青、緑、黄、橙(だいだい)、赤だ。

このうち、一番はしっこにある、紫と赤。
エネルギーが大きいのは、どちらの光だろう?

波長が短いのが紫で、波長が長いのが赤だったよね。
波長の短いいそがしそうな波と、波長の長いゆったりとした波。
どちらが、たくさんのエネルギーを持っていると思う?

ヒントは・・・エネルギーが大きいと、人の体にあたえる影響も大きくなるよ。



・・・



答えは、紫の方が、エネルギーが大きい。

目に見える紫よりも波長が短い光を、紫外線(しがいせん)という。
強い紫外線をたくさん体にあびると、これは健康によろしくない。

一方で、波長の長い赤は、みんなの体に悪い影響をあたえることはない。
赤よりも波長の長い赤外線(せきがいせん)は、テレビのリモコンなんかに使われているよ。


さて、今回は、光が生まれるしくみについて、見てきたよ。
次回は、もうすこしだけ、光のお話。
光の色について、もうちょっとほり下げてみよう。

写真は、ヘリウム原子の構造図。ウィキペディアより。
真中にあるのが、原子核。
陽子と中性子が、ふたつずつあるのがわかる。




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