今日は、前回の続き。
むかしの記事から、ミライについて。
『トヨタ自動車が実証実験~いったいどんな実験?(その1)』
http://rakuto-toyota.jp/e357717.html
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トヨタ自動車が、12月に発売するミライ。
「究極のエコカー」といわれている。
どこが「究極」なのかというと・・・
地球温暖化の原因のひとつといわれている、二酸化炭素(にさんかたんそ)を出さずに走ることができるところ。
何かを燃やすと、必ず出てくるのが二酸化炭素。
多くの自動車は、ガソリンを燃やして、そこからエネルギーをもらって走る。
ガソリンを燃やすと、たくさんの二酸化炭素が排出される。
最近では、EVと呼ばれる自動車もあるよ。
電気で走る自動車だ。
ガソリンなどを燃やすことなく走ることができるので、二酸化炭素を排出することはない。
でも、電気を作るためには、火力発電所などでたくさんのガスなどを燃やさなければならない。
ここでも、たくさんの二酸化炭素が作られる。
二酸化炭素を出さないといわれるミライは、いったいどうやって走るんだろう?
実は、ミライも、電気自動車だ。
EVと同じように、電気でモーターを動かして走る。
EVと違うのは、自分で電気を作り出すところ。
そう、ミライは、自分で電気を作るんだ。
すごいよね。
でもね、電気は、ただでは作れない。
発電所などでは、ガスなどを燃やして電気を作ることが多い。
ミライも、ガスやガソリンを燃やして電気を作るのかな?
でも、それだと、二酸化炭素が出ちゃうよね。
そこで。
ミライは、ある気体を使って、電気を作るんだ。
その方法だと、二酸化炭素を出さずに、電気を作ることができる。
いったい、何の気体だと思う?
ヒントは・・・
宇宙全体をみわたすと、この気体が一番たくさんあるといわれている。
酸素とくっつくと水になるやつ。
RAKUTOっ子は、やはり「気体の作り方」を思い出してね。
・・・
答えは、水素(すいそ)。
ミライには、ガソリンタンクのかわりに、水素タンクが装備されている。
空気の中にある酸素を取り込んで、この水素と合体させると・・・
大きなエネルギーが生まれるんだ。
ミライは、そのエネルギーを使って、電気を作る。
ガソリンなどを燃やすことはないので、二酸化炭素はでてこない。
出てくるのは、水素と酸素がひっついてできる水だけだ。
なるほど、これは、究極のエコカーだ。
でも、問題がないわけではない。
それは、水素の作り方。
ミライを走らせるには、たくさんの水素が必要。
水素の作り方はいろいろあるけど、主なものは電気分解(でんきぶんかい)という方法。
水素と酸素がひっついてできた水。
これに、電気をとおすことで、水素と酸素にわけてしまう。
そんな方法だ。
つまり、水素を作るためには、たくさんの電気が必要だということ。
その電気を作るために、結局、二酸化炭素が排出されてしまう。
今、ガソリンで走っている自動車がミライにおきかわっても、二酸化炭素の量が、そんなに大きく減るわけではないんだ。
「それじゃあ、究極のエコカーとは言えないよ!」
そう考えてしまいそうなところだけど、ミライの時代はこれからだ。
水素は、これから発達するであろう、未来のエネルギー源。
いかに二酸化炭素を排出せずに、水素を作り出すか。
たくさんの会社が、こうした研究に取り組んでいる。
家庭で使う電気を作るのに、水素を使おうという動きもある。
いろいろなところで水素が使われるようになると、水素を作る効率(こうりつ)もよくなって、二酸化炭素の排出も少なくてすむようになるかもしれない。
ミライの未来に、期待しよう!
写真は、水素ステーション。豊田市のエコフルタウンで行った、昨年の『親子マインドマップ講座~みんなで地球環境を考えよう 』の一場面。
ガソリンスタンドにかわって、水素ステーションがたくさん登場する社会になるかもしれないね。
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