サンショウウオ~世代をこえて調査しよう!

RAKUTO豊田校

2015年11月18日 06:00

みんな、サンショウウオって、知ってる?
水族館などで、みかけることがあるよね。
しばらく前にこのブログで取り上げたので、覚えている子もいるかもね。

『カスミサンショウウオを守れ~岐阜の高校生が大活躍!』
http://rakuto-toyota.jp/e326512.html


サンショウウオって、どんな生き物だっけ?
思い出してみて。


・・・


サンショウウオは、漢字で書くと、山椒魚。
魚(うお)とあるけど、魚じゃない。
カエルなどと同じく、両生類の仲間だ。

両生類らしく、体は粘膜(ねんまく)におおわれている。
肺で呼吸する人間とはちがい、皮膚(ひふ)での呼吸をたよりに生きている。
この皮膚呼吸のために必要なのが粘膜。
だから、体の粘膜がないと、生きていけないんだ。

英語名は、サラマンダー。
ゲームなんかで聞いたことのある名前だよね。
サラマンダーは、もともとは、火の中に住む聖霊(せいれい)のこと。
火トカゲともよばれる。


なんで、こんな名前で呼ばれるようになったかというと・・・

お仲間でやはりサラマンダーと呼ばれるイモリの中に、おなかが真っ赤や種類がいて、それが火みたいに見えるから。

倒れた木に火をつけると、中にかくれていたイモリやサンショウウオがのそのそとはいでてくる。
その姿が、まるで火から生まれてきたように見えたから。

・・・などなどの説があるよ。


日本語では、どうしてサンショウウオって呼ばれているんだろう?

みんな、山椒(さんしょう)って、知ってる?
ウナギのかば焼きなどにかけることもある、香辛料(こうしんりょう)だ。
サンショウウオは、山椒のようなにおいがすることから、山椒魚と呼ばれるようになったんだって。

そんなサンショウウオ。
その生態には、まだまだナゾがたくさんあるんだって。
だから、たくさんの人が、研究をしている。

でも、ひとつ、困ったことがあるらしい。
それに関係するのが、こちらの記事。

『人より長寿、世代超えオオサンショウウオ調査へ』 読売新聞

みんな、記事を見て、研究者の人たちが、何にこまっているか、想像できる?


・・・


そう、サンショウウオは、人間よりも長生きなんだ。

ある研究者が、ずっとサンショウウオの調査をしてきたことを想像してみて。
いろいろなことがわかってきて、「よーし、これから」と思ったとき。
先に年をとっているのは、研究者の方だ。

研究者が年寄りになって、調査を続けることが難しくなってしまっても、サンショウウオはまだまだ元気。
そんな時、研究者の人は、何を考えると思う?
想像してみてね。


・・・


研究者の人は、きっと、「次の世代の若い人たちが、ぼくの調査の続きをやってくれないかな。」って思うんじゃないかな。

そこで立ち上がったのが、たくさんの研究者たちで作られた「日本オオサンショウウオの会」。
サンショウウオの研究に関するデータを集めて、全国共通のデータベースを作ることにした。
これができれば、今までは研究者によってばらばらだったデータをひとつに集めることができる。
そして、研究者がお年寄りになっても、次の世代の若い研究者が、そのデータをもとに調査を続けられる。

サンショウウオの寿命は、100年以上。
このデータベースを活用して、世代をこえた調査ができるようになると、今までわからなかった生態がわかるようになるかもしれないね。


写真は、オオサンショウウオ。ウィキペディアより。
人間よりも、寿命の長い生き物。
他に、どんなのがいるのかな?
調べてみると、面白いかもね。





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