大阪湾でスナメリ繁殖~いったいなぜ?

RAKUTO豊田校

2015年10月07日 06:00

『大阪湾 スナメリ繁殖か』 朝日新聞

水族館で大人気のスナメリ。
世界的に見ると、その数はどんどん減ってしまっているみたい。
ところが、大阪の海では、そのスナメリが繁殖(はんしょく)、つまりたくさん数が増えているんだって。

大阪という大都会のすぐ近くで、水は決してきれいとはいえない場所。
近くには、大きな飛行場もある。

そんな場所でスナメリが繁殖する理由。
いったい、何だと思う?

その答えは、2年前の記事で紹介してたよ。

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スナメリの楽園 朝日新聞

スナメリ!
楽園!?


スナメリって、知ってる?

クジラやイルカの仲間。
体長は、1.5~2メートル。
体重50~60キログラム。
クジラの仲間では、一番小さい種類のひとつ。
このあたりだと、名古屋港水族館で見ることができる。

野生のスナメリは、アジアの海の、いろいろな所に住んでいる。

インドや中国、インドネシアなど。
日本では、千葉県の銚子(ちょうし)の沖合や、瀬戸内海などに住んでいる。
三河湾にもいるけれど、数は少ない。

瀬戸内海には、たくさんのスナメリが住んでいた。
でも、2000年に調査したところ、20年前の3分の1に減っちゃたんだ。
スナメリが安心して住める場所が、どんどん減ってしまっているんだね。


そんなスナメリの楽園があるの?

そう、楽園が見つかったんだ。
日本の海にあるスナメリの楽園。
有名な施設のすぐそばなんだ。

どこだと思う?
何の施設だと思う?


・・・


見つかった楽園は、実は大阪湾。
関西国際空港のすぐ近く。

飛行機がぶんぶん飛び交う、とても自然が豊かとはいえない場所だよね?

ところが!

ここには、スナメリが住みやすい理由がきちんとあるんだ。


理由その1。

空港の周りは、コンクリートブロックの護岸(ごがん)がある。
護岸は斜めになっていて、よく日光があたるので藻(も)がいっぱい。

藻は、海辺に住む小さな生き物のえさになる。
調べてみると・・・
1987年には18種類いたエビなどの小さな海の生き物。
2009年には、66種類に増えていたんだ。

小さな生き物が増えたので、それをえさにする、小さな魚たちもここに集まる。

スナメリのえさは、小さな魚たち。
スナメリも、えさを求めてここに集まってきたというわけだ。


理由その2。

空港の回り500メートルは、漁をすることができない。
えさを求めて集まってきた魚たちは、安心して暮らすことができる。

なるほど!


こうして生まれた「スナメリの楽園」。

神戸市の須磨水族園(すますいぞくえん)園長の亀崎直樹(かめざきなおき)さんによると、「この海域はスナメリがすみやすい環境になっているのかもしれない。奇跡(きせき)といえる。」ということらしい。

奇跡的に出来上がったスナメリの楽園。
見てみたいね。
関西国際空港に行くと、野生のスナメリたちに会えないかな?


写真は、スナメリ。ウィキペディアより。



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