『名港タイマイ 南の海で元気』 朝日新聞
タイマイだって。
みんな、タイマイって、知ってる?
「海で元気」ってことは、海に住んでいる動物なのかな?
そして、名港(めいこう)、つまり名古屋港と、どんな関係があるんだろう?
・・・
タイマイは、ウミガメ科タイマイ属に分類されるカメだ。
英語では、Hawksbill turtle(ホークスビル タートル)という。
ホークスビルとは、タカのくちばしのこと。
タイマイの特徴のひとつは、タカのくちばしのようにとがった口だ。
そして、もうひとつの特徴が、こうらの周りのギザギザ。
この特徴をおさえておけば、他のウミガメとかんたんに区別がつくよ。
日本では、古くからタイマイのこうらを、べっ甲(べっこう)の原料としてきた。
半とうめいで黄色くかがやくべっ甲は、とても美しく、しかも軽くて丈夫。
かんざしやメガネのフレームなどの高級品に使われてきた。
日本では、このべっ甲をたくさん作るために、タイマイを乱獲(らんかく)した。
そのせいで、野生のタイマイは数が激減(げきげん)してしまったんだ。
ここで登場するのが、名古屋港水族館。
なんとか、タイマイの数を増やしたいと考えた名古屋港水族館。
日本ウミガメ協議会と協力し、水族館で大切に育てたタイマイを自然にもどす活動を、2011年からはじめたんだ。
そして、これまでに88匹のタイマイを、自然に返してきた。
今年2015年の4月19日、鹿児島県の屋久島沖(やくしまおき)。
ここでダイビングガイドをしている中村さんが、1匹のタイマイを見つけた。
屋久島近くでタイマイが見られるのは、とてもめずらしい。
もしタイマイを見つけても、人と出会うとあっという間ににげてしまう。
ところが。
今回中村さんが見つけたタイマイは、とても人なつっこい。
逃げるどころか、中村さんによってきて、カメラにほおずりしはじめる。
「これはめずらしい!」と思った中村さんは、写真をパチリ。
その時、中村さんは、このタイマイのあしについていた、タグに気が付いた。
タグには、「NAGOYA JAPAN」と書かれていた。
「日本の名古屋」という意味だ。
このタイマイ、実は名古屋港水族館で育てられ、自然にもどされたタイマイだったんだ。
だから、人なつっこいんだね。
水族館で育ったタイマイが、野生の元気な姿で見つかるのは、とてもめずらしいことなんだって。
元気な姿、うれしいよね。
写真は、タイマイ。ウィキペディアより。
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