お盆休みから先週にかけて、たくさんのニュースがあったけど、気になるニュースのひとつがこれ。
ごく小規模な噴火が起きた桜島、厳重警戒続く 読売新聞
鹿児島県の桜島。
一年間に1000回近く噴火をおこす、有名な火山だ。
この桜島の活動が、最近ものすごく活発になっている。
一年ごとの噴火回数を見てみると、こんな感じ。
数字は、いずれも鹿児島地方気象台調べ。
2008年 80回
2009年 755回
2010年 1026回
2011年 1355回
2012年 1107回
2013年 1097回
2014年 656回
数年の間、1000回を超えていた噴火回数。
2014年になって、ちょっと落ち着いてきたのかなと思いきや。
今年2015年は、8月17日現在で1154回。
この調子でいくと、2000回近い数字になってしまいそうないきおいだ。
そして、この8月15日。
レベル3だった噴火警戒レベルが、ついにレベル4に引き上げられた。
レベル4って、どれくらい危険なんだろう?
過去の記事で、火山の噴火について、復習しておこう。
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草津白根山、噴火警戒レベル1から2に引き上げ 読売新聞
草津白根山(くさつしらねさん)だって。
群馬県にある、活火山(かつかざん)だ。
活火山とは、およそ1万年以内に、噴火(ふんか)したことのある山のこと。
活火山という名前をきくと、「いまにも噴火しそうな山だ!」という感じがするよね。
1万年もむかしに噴火した火山が、また噴火することがあるのかな?
今回の記事を読みとく前に、火山について勉強しよう。
・・・
もともと、日本では、火山を3つに分類(ぶんるい)していた。
まずは、「活火山」。
1万年前とかではなく、今まさに活動中の火山を「活火山」とよんだ。
鹿児島県の桜島や、長野県と群馬県にまたがる浅間山な
どが、これにあたる。
お次に、「休火山」。
噴火したことはあるけど、今はお休み中の火山だ。
富士山などが、これにあたる。
最後に、「死火山」。
火山なんだけど、歴史をたどってみても、噴火したことがない山。
これを、「死火山」といった。
しかし、活火山と休火山、これを見分けるのは、とても難しい。
そこで、今から50年ほど前、1965年ころからは、噴火した歴史が残っている火山を、全部「活火山」とよぶことにしたんだ。
1968年には、富士山も活火山として分類された。
いつ噴火がおこってもおかしくない「活火山」。
もう噴火する心配のない「死火山」
こうして分類しておけば、どの山が危険で、どの山が安全なのか、よくわかる。
ところが。
1955年、北海道で雌阿寒岳(めあかんだけ)が噴火した。
雌阿寒岳(めあかんだけ)は、死火山と分類されていた。
だから、だれもが噴火するとは思っていなかった。
1968年。
今度は、長野県で御嶽山(おんたけさん)が噴火。
こちらも「死火山」だと思っていたので、みんなびっくり。
かつて「休火山」と分類された火山も、次々と噴火する。
1970年に、秋田駒ヶ岳(あきたこまがたけ)が噴火。
1990年には、雲仙岳(うんぜんだけ)が噴火した。
せっかく、「活火山」「休火山」「死火山」に分類したのに、これでは意味がない。
そこで、1991年、「活火山」の定義(ていぎ)が変更されることになった。
今までは、「今まさに活動中の火山」が「活火山」だった。
これを、「この2000年以内に噴火したことのある火山」と「活火山」とするように変更した。
その後、火山活動に関する研究が、どんどん進み・・・
火山の活動は、とても息が長く、2000年以上お休みしていた火山が、噴火するかもしれないということがわかった。
それをうけて、2003年、またもや「活火山」の定義が変更された。
およそ1万年以内に、噴火(ふんか)したことのある火山と、「活火山」とすることにしたんだ。
現在、日本では、110の火山が「活火山」として分類されている。
2009年には、その110の火山の中から、人の生活に大きく影響を与えそうな火山がえらばれた。
えらばれた火山の数は、47。
この中には、富士山も入っているよ。
「富士山が噴火!?」
http://rakuto-toyota.jp/e261843.html
「富士山が噴火!?~その2」
http://rakuto-toyota.jp/e262265.html
「富士山が噴火!?~その3」
http://rakuto-toyota.jp/e262396.html
さて、ちょっと長くなったので、今日はここまで。
次回は、記事にある「噴火警戒レベル(ふんかけいかいレベル)」について、見てみよう。
写真は、「火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山」。
気象庁ホームページより。
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