コンクリートとアスファルト~道路に使うとよいのはどちら?

RAKUTO豊田校

2015年08月10日 06:00

『コンクリ道路 弱点克服』 朝日新聞

コンクリって、コンクリートのことだよね。
みんな、コンクリートって、知ってる?

セメントと砂を混ぜてつくるコンクリート。
固まったあとは、とてもじょうぶで長持ちする。
だから、大きなビルなどを建てる時には、必ずといっていいほど使われる。
そんなコンクリートを、道路に使うととてもいいことがあるらしい。

道路といえば、アスファルトだよね。
アスファルトは、原油を石油にする際に出てくるもの。
これに、砂などを混ぜ合わせて、道路に使うアスファルトが完成する。
日本のほとんどの道路は、アスファルトでできている。
これを、コンクリートに変えると、いったいどんな良いことがあるんだろう?

ここで、アスファルトの道路と、コンクリートの道路を比較してみよう。


<アスファルト>

・舗装作業(ほそうさぎょう)がかんたんで、費用が安くすむ
・すぐに固まるので、作業時間が短くてすむ
・車の乗り心地がよい
・耐久性(たいきゅうせい)、つまりじょうぶさがあまりなく、5~10年ごとに舗装しなおす必要がある
・熱によわく、40度以上になると耐久性が落ちる
・300度以上になると燃えるため、自動車事故などで火災が起きるととても危険


<コンクリート>

・舗装作業がむずかしく、高い技術や特しゅな機械が必要
・費用が高い
・固まるのに1週間くらいかかり、その間道路を通行止めにしなければならない
・一度固まればとてもじょうぶ。数十年間そのままで使うことができる
・固い分、車の乗り心地は悪くなる
・固いため、地中の水道管や電線工事などで掘り起こすのがむずかしい


アスファルトは最初は安い費用ですむけれど、多いところでは3年くらいに一度舗装しなおさなければならない。
そのたびに、お金が必要になるので、長い目で見ると、とてもお金がかかる。

一方で、コンクリートは、最初はお金がかかるけど、一度作ってしまえば長い間そのまま使える。
長い目でみると、アスファルトよりも割安だ。
50年間でかかる費用を比べてみると、コンクリートの道路はアスファルトの道路の3分の1のお金ですむらしい。


さて、ここで想像タイム。
みんな、市長さんになってみよう。
みんなが住んでいる町に、新しい道路を作るよ。

工事を行う業者から、「アスファルトにしますか?それてもコンクリートにしますか?」と聞かれたとしよう。
みんなだったら、どちらを選ぶ?


・・・


お金のことや、その後の工事のことを考えると、だんぜんコンクリートの方がいいよね。
でも、コンクリートには、ひとつ大きな欠点がある。
それが、先ほどリストアップした、「固まるのに1週間くらいかかり、その間道路を通行止めにしなければならない」というもの。

市民が使う道路を、そんなに長い間通行止めにしておくと、みんな困ってしまう。
市長さんに文句を言ってくる人もいるかもしれない。
だから、コンクリートの道路は、あまり使われてこなかったんだ。


ところが。
太平洋セメントという会社が、その欠点をうちけした新しいコンクリートを開発した。
そのコンクリートは、アスファルトと同じく、たった一日でがしっと固まる。
これならば、市民のみなさんい文句をいわれることなく、じょうぶなコンクリートの道路を作ることができる。
これから、新しい道路を作るさいには、コンクリートが使われるケースが増えるかもしれないね。


白いコンクリートの道路。
真夏、太陽がぎらぎらとがかがやくと、アスファルトの道路は、ちんちんに熱くなる。
コンクリートも熱をたくさんためこむけど、黒いアスファルトよりはましな気がするね。

白い道路がたくさんの街の風景。
どんな感じなんだろう。
みんな、想像してみてごらん。

写真は、アスファルトの舗装工事の様子。ウィキペディアより。





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