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2016年08月13日 06:00  学び~理科学び~社会

ミツバチがいないいない病!?(再掲)

『大量死ミツバチから農薬』 朝日新聞

何年か前から、ミツバチがたくさん死んでしまう事件がたくさん起こっていた日本。
農林水産省(のうりんすいさんしょう)が調査したところ、死んでしまったミツバチの半分以上から、ネオニコチノイド系の農薬がみつかったんだって。

ヨーロッパなどでは使用禁止になっているこの農薬。
日本でも、使用禁止にしてほしいという声が、たくさんあがっているんだって。

今回は、むかしの記事で、ミツバチがいなくなってしまう事件について、復習だ。


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6月のホップ地理は、「公害と地球環境」。

その中で登場するのが、「イタイイタイ病」。
富山県の神通川(じんつうがわ)が、カドミウムでよごれてしまった。

カドミウムは、体の中に入ると、ホネをよわくする。
ホネが曲がったり、かんたんに折れたりして、とてもいたい。
だから、「イタイイタイ病」と呼ばれるようになったんだ。


さて。
今日紹介するのは、イタイイタイ病ではなく「いないいない病」だ。

1970年ころから、アメリカなどで発生しはじめ、世界中に広まった。

今では、日本でも見られる「いないいない病」。
実は、この病気にかかるのは、人間ではなくミツバチなんだ。

さて、ここで想像タイム。
ミツバチたちがかかる、いないいない病。
いったい、どんな病気でしょうか?
名前から想像してみてね。


・・・


蜂の巣(はちのす)を、想像してみて。

中には、女王さまがいて、たくさんのタマゴがある。
巣の周りには、はたらきバチたちが、ぶんぶん飛び回っている。
はたらきバチたちは、花をさがして、そこからミツをもらってくるのが、お仕事だ。

そんな、なにやらいそがしげな蜂の巣から、ある日、ぱたっとハチがいなくなる。

巣の中の女王様や、タマゴはぶじなんだけど、はたらきバチがいない。
はたらきバチたちがいなければ、ミツを集められないから、いずれその巣はダメになるよね。

これが、「いないいない病」だ。
ある日とつぜん、ハチたちがいなくなるから、「いないいない病」。
正式には、「蜂群崩壊症候群(ほうぐんほうかいしょうこうぐん)」という、むずかしい名前がついている。

アメリカでは、1947年には600万あった蜂の巣が、今では250万に減ってしまったんだって。
すごい、減り方だね。


それにしても、いなくなったハチたちは、いったいどうしちゃったんだろう?
どうして、ハチがいなくなったのかな?
ちょっと想像してみてね。


・・・


だれかが、蜂の巣に殺虫剤(さっちゅうざい)でもかけたのかな・・・と思ったら、そうでもない。
もしもそうだったら、巣の周りに死んだハチがたくさんあるはずなんだけど、それがまったく見当たらない。

では、ハチを食べちゃう天敵(てんてき)におそわれたんじゃない?
そう、ハチにはハチノスツヅリガやケシキスイなどの天敵がいる。
でも、これらにおそわれたところで、蜂の巣にこもっていれば大丈夫。
なので、天敵にやられたわけでもない。

そもそも死体がないので、死んだのか、それともどこかに行ってしまっただけのか、それすらわかっていない。


そこで、今回のニュース。

「イネの農薬がミツバチ大量死の原因か」 NHK

このニュースによると、いないいない病の原因は、イネを害虫から守るために使われる、農薬である可能性が高いということがわかったらしい。

それをうけて、農林水産省(のうりんすいさんしょう)は、次のような呼びかけをしている。

・ミツバチを育てている人は、水田からはなれた場所でそだてよう
・ミツバチたちが、活発に動き回っている時間は、農薬をまくのをやめよう

なるほど、農薬か。

この記事では、新しくわかったことのように書いてあるけど、ヨーロッパでは「ネオニコチノイド系」と呼ばれる農薬が原因である可能性が高いということがわかっていた。

2000年ころから、オランダ、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリアなどヨーロッパの多数の国で、これらの農薬が禁止されている。
去年の12月には、ヨーロッパ連合(EU)でも禁止になった。

一方で、日本は、農薬に関する規制がゆるく、禁止にはなっていない。
ヨーロッパの大きな農家のように、空中散布(くうちゅうさんぷ)するわけではないから、禁止にする必要はないらしい。


しかし、これらの農薬は、ミツバチに悪さをするだけではなく、作物に残ったまま、人の口に入ることも考えられる。

ヨーロッパでは、作物に残ったオニコチノイドが、0.01ppm(ピーピーエム)より多い場合は、売ってはいけないことになっている。
それに対して、日本は、500倍の5ppmまで売ってもよい。

人の体にも影響が出なければよいけど、ちょっと心配。


ネオニコチノイド系農薬については、今年の2月に日本経済新聞で、くわしく報じられているよ。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD1702Q_X10C14A2000000/


ところで、CNNにはこんな記事が。

「ミツバチ保護へ作業部会設置 米」 CNN

ミツバチがいないと、困ってしまう農家さんが、たくさんいるらしいよ。
だから、アメリカでは、たくさんお金を使って、ミツバチを守ろうとしている。

いったい、何が困るのだろう?
予想してみてね。
続きは、次回。


写真は、ミツバチ。ウィキペディアより。
花粉だらけだ!

ミツバチがいないいない病!?(再掲)



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